こんにちは★
先日、静岡県熱海市で土砂災害がありましたね。
事故が発生して2週間がたちますが、まだ行方不明者が15人いるみたいですね。
早く、行方不明者が見つかるといいのですが。
その、大きい事故があった熱海市の土砂災害なんですが
事故現場では盛り土がされていた地域なのだとか・・・・
日本経済新聞より引用した内容がこちら↓
静岡県熱海市伊豆山地区で発生した大規模な土石流を巡り、県は4日、発生源付近に開発による盛り土が約5.4万立方メートルあり、その大半が崩れ落ちたとの見解を明らかにした。
土石流の正確な起点やメカニズムは分かっていないが、「(盛り土があった)最上流部の大規模崩落が被害を甚大化したと推定される」との認識を示した。
県の調査によると、土石流の起点は伊豆山地区の2級河川、逢初川の河口から上流約2キロ。
過去の3次元データを基に算定した盛り土の量約5.4万立方メートルのうち、少なくとも5万立方メートルが崩落したとみられるという。
起点周辺で流れ出た土砂量とあわせると10万立方メートル程度が崩れたと推計され、熱海市によると、流出面積は12万平方メートルとみられる。
静岡県熱海市で起きた土石流の最上流部
川勝平太県知事は4日、現場上流の開発に触れ「記録的な雨が直接的な要因だが、因果関係を検証する必要がある」と述べた。
今後、盛り土に関わった事業者や経緯を調査するとみられる。
日本経済新聞が国土地理院の航空写真データを確認したところ、2000年代以降に土石流の起点周辺の山林が伐採され造成が進んでいたとみられることが分かった。
京都大学の釜井俊孝教授は航空写真などを検証したうえで「谷を埋め立てた地盤に雨が降り続き、崩壊につながった可能性がある」と話す。
土石流が発生した現場(3日夕、静岡県熱海市伊豆山)
・・・と記載がありましたが、盛り土と言っても何のことなのかさっぱりわかりませんよね。
今回は、盛り土について説明したいと思います。
〇盛り土とは
盛土または盛り土(もりど、もりつち)とは、低い地盤や斜面に土砂を盛り上げて高くし、平坦な地表を作る、または周囲より高くする造成工事。またはそれが施された道路や鉄道の区間、工事によって盛られた土砂そのもののことも指します。
河川の堤防、住宅地の開発や道路整備などで平坦な地表が必要なときに行われることが多いです。
ただし軟弱な地盤の上にただ土を盛り上げただけでは時とともに地盤沈下が発生しやすい。それを防ぐため転圧や地盤改良工事などの対策をあわせて行う必要があります。
しかし地震時は液状化現象、また大雨により崩落災害が起きることもあります。
〇工程
盛り土を行う場合には丁張り(ちょうはり)またはトンボと呼ばれる目印を用いります。まず地面に木杭を打ち込んで測量して目標とする高さに印をつけ、T字になるように木杭の印の高さとヌキ材と呼ばれる横板の下端を合わせて釘で固定します。これを目印にブルドーザーなどを使って土を押し寄せ、土を盛り立てます。
〇盛り土と災害
日本では、北海道胆振東部地震(2018年9月)により札幌市清田区の盛土造成した住宅地で液状化現象や陥没が起きたことから、国土交通省が全国の自治体に大規模造成地(3000平方メートル以上)の調査を指示したところ、盛土造成地が合計10万ヘクタール存在することが判明し、約5万1000カ所をハザードマップに掲載しました。国土交通省は、まずボーリング調査を実施し、耐震性が不十分な場合は地盤改良や地下水排出パイプの設置などによる対策を促しているが、住民の合意形成や費用負担が課題となっています。
盛土はより低所に人家や道路、鉄道などがある場合、土石流や地すべりといった土砂災害やその被害増幅をもたらすリスクもあります。令和3年7月3日の熱海市の土砂災害では起点に盛土がされていました。